給湯器の追いだき配管で気をつけたい施工条件 配管長さ・曲がり・配管材の選び方
給湯器の追いだき配管で気をつけたい施工条件|配管長さ・曲がり・配管材の選び方をわかりやすく解説
追いだき機能付きの給湯器を設置するとき、見落とされやすいのが配管条件です。
給水配管や給湯配管と同じ感覚で考えてしまうと、沸き上がりの遅れや循環不良、施工後のトラブルにつながることがあります。
とくに検索している方の多くは、「追いだき配管は何でもいいのか」「配管が長いとダメなのか」「樹脂管でも使えるのか」といった疑問を持っているはずです。
そこでこの記事では、給湯器の追いだき配管で気をつけたい施工条件を、メーカーの工事説明書で確認できる内容に沿ってまとめてみました。
最初に結論をお伝えすると、追いだき配管は、長さ・曲がり・使用する配管材・継手条件を機種ごとに確認することが大切です。
ここを押さえるだけで、施工後の不具合をかなり減らしやすくなります。
まず確認したいのは「長さ」と「曲がり」
まず確認したいのが配管長さと曲がり数です。
メーカーの工事説明書では、追いだき配管の長さは片道10m以内、または機種によっては片道15m以内、曲がりは10か所以内などの条件が示されています。
この理由は、配管が長くなるほど、また曲がりが多くなるほど循環抵抗が増え、沸き上がりが遅くなったり、性能が十分に発揮されにくくなったりするためです。
つまり、追いだき配管は「つながればよい」ではなく、機器が想定する範囲内で施工することが基本になります。
配管が長いほど不利になりやすい理由
追いだきは、浴そうのお湯を循環させながら温める仕組みです。そのため、配管が長いと放熱ロスが増えやすく、循環負荷も大きくなります。
工事説明書でも、できるだけ短く施工するよう案内されている機種があります。
このため、配管長さが許容範囲内なら何mでもよいと考えるのではなく、可能な限り短くするという姿勢が大切です。
曲がりが多い配管はなぜ避けたいのか
追いだき配管では、長さだけでなく曲がり数も重要です。
曲がりが増えるほど流れに抵抗が生じやすく、循環性能に影響します。
メーカー資料でも、曲がりは10か所以内とするよう示されている例があり、別の資料では45度エルボを使うことが案内されているケースもあります。
したがって、配管ルートを考える段階から、無駄な曲がりを減らす意識が重要です。
追いだき配管に使う配管材は何でもよいわけではない
ここも誤解が多い部分です。追いだき配管には、工事説明書で銅管または樹脂管を使用するよう示されている機種があります。
一方で、鋼管は赤錆発生の原因になるため使用しないこと、フレキ管は湯あか発生の原因になるため使用しないことが明記されている例もあります。
つまり、追いだき配管では、給水配管や給湯配管で使えるからといって、そのまま流用してよいとは限りません。
樹脂管を使うときに確認したいこと
樹脂管が使える機種でも、条件なしで自由に選べるわけではありません。
メーカー資料では、樹脂管は10A以上とし、必ず内径8mm以上の継手を使用し、途中ではつながないよう案内されている例があります。
このことから、樹脂管を使う場合ほど、継手の内径や途中接続の有無に注意が必要です。見た目がつながっていても、流れに不利な施工では性能を落とすおそれがあります。
銅管を使うときに確認したいこと
銅管については、φ12.7mm以上のペア被覆銅管を指定している資料が見られます。
銅管は追いだき配管でよく採用される材料ですが、こちらも長さや曲がり条件を守ることが前提です。
つまり、銅管だから安心というより、指定径・指定長さ・指定曲がり数の範囲で施工することが大切です。
途中接続を避けたい理由
樹脂管の説明では、途中でつながないように示されている機種があります。
これは、途中接続が増えるほど流れの抵抗や施工不良のリスクが増えやすいためです。
そのため、継手の数を必要最小限にし、できるだけシンプルなルートにすることが基本です。
浴そうと機器の位置関係も大切
追いだき配管では、浴そう設置面と機器底面の高低差や位置関係にも条件がある機種があります。
位置関係がずれると循環条件に影響するため、単純に配管だけ見ればよいわけではありません。
このため、機器の設置寸法図や据付基準も合わせて確認することが重要です。
凍結しやすい場所では保温も必要
屋外や寒冷地では、追いだき配管にも凍結予防が必要です。
メーカー資料でも、地域に応じた保温処理や、必要に応じて電気ヒーターなどを行うよう案内されています。
長さや材質だけでなく、屋外露出や寒冷条件があるなら、保温まで含めて考える必要があります。
よくある失敗例
- 追いだき配管を長くしすぎる
- 曲がりが多いルートにしてしまう
- 鋼管やフレキ管を使ってしまう
- 樹脂管で途中接続を増やしてしまう
- 継手の内径条件を確認していない
- 保温や凍結予防を考えずに施工する
こうした失敗は、施工直後よりも、使い始めてから沸き上がりの遅さや不具合として気づくことが少なくありません。
だからこそ、最初の設計段階で条件確認を徹底することが大切です。
失敗しにくい確認順はこの流れ
- 機種ごとの工事説明書を確認する
- 許容される配管長さと曲がり数を確認する
- 使用できる配管材を確認する
- 継手の条件や途中接続の可否を確認する
- 浴そうと機器の位置関係を確認する
- 凍結や保温の必要性を確認する
この順番で見ると、かなり整理しやすくなります。
よくある質問
Q. 追いだき配管は長くても大丈夫ですか?
A. 機種によりますが、片道10m以内または15m以内、曲がり10か所以内などの条件が示される例があります。できるだけ短く施工するのが基本です。
Q. 追いだき配管に樹脂管は使えますか?
A. 機種によっては使えます。ただし、10A以上、内径8mm以上の継手を使用し、途中ではつながないよう案内されている例があります。
Q. フレキ管は使えますか?
A. メーカー資料では、湯あか発生の原因になるため使用しないよう示されている例があります。
Q. 一番大事なポイントは何ですか?
A. 機種ごとの工事説明書に沿って、長さ・曲がり・配管材・継手条件を確認することです。
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まとめ|追いだき配管は「機種条件を外さないこと」が基本
最も重要なのは、長さ・曲がり・配管材・継手条件を機種ごとに確認し、その範囲から外れないことです。
特に大切なのは、追いだき配管を給水・給湯配管と同じ感覚で扱わないことです。
追いだきは循環性能が関わるため、長さ、曲がり、内径、途中接続の有無まで含めて考える必要があります。
これから施工や交換を考えている方は、まず工事説明書を確認し、配管ルートをできるだけ短くシンプルにすることから始めてみてください。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
この記事が、追いだき配管で失敗しないための参考になればうれしいです。


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